【求人】年間2,500組の外国人が購入する奈良の新名所

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株式会社TABI・SQUARE

販売及び企画・管理
奈良市


奈良でおしゃれな足袋(たび)スニーカーを販売しているお店をご存じでしょうか? そう、そのお店こそが「Shop TABI-JI」です。

なんと年間2,500組もの外国人が購入しているというから驚き。 実際に取材した日も中国の春節休暇に近かったためか、多くの中国人が訪れていて、試着しては購入していくという流れを何度も目の当たりにしました。

今回はここで一緒に働くスタッフを募集します。

多くの外国人が訪れるお店のため、英語が話すことができるということが一つの条件になってきます。ただ、資格が必要というわけではなく、読み書きができなくても大丈夫です。外国の方とお話しするのが好きな方には、ぜひご紹介したい。そんなお仕事です。

近鉄奈良駅より徒歩5分ほど、多くの観光客でにぎわう興福寺・猿沢池のすぐ近くにお店を構えています。

現在、奈良市街地に2店舗展開している株式会社TABI・SQUAREの米原社長に迎えていただきました。

創業されたいきさつを教えてください。

「高校時代にアメリカへ1年間留学していて、大学もアメリカに行く予定をしていました。アメリカの大学は夏始まりなので、それまでの間に人力車のアルバイトをしていました。観光客の方に対して奈良の町を紹介する人力車の仕事にすっかりはまってしまい、結果としてアメリカ留学を1年ずらすことになりました。」

「人力車を引いていると外国人の方から“地下足袋(じかたび)”が欲しいという声をよく耳にするんですね。法被(はっぴ)も着ていたのですが、外国人の方から聞かれるのは法被でなく、地下足袋のことばかりでした。」

「アメリカ留学から帰ってきて、奈良の出版社で3年半ほど働いたのち、以前アルバイトをしていた人力車の社長に誘われて、人力車の会社に社員として入ることになりました。そのときもやはり“地下足袋”がほしいという外国人の声を多く耳にしたため、『これは売れる』と確信し、独立を決意しました。」

初めにお店を構えたのは奈良もちいどのセンター街にある「夢キューブ」。ここは創業3年間限定で入居できる商業インキュベーション施設です。

「2007年3月に創業したのですが、当時の奈良は、2010年の平城遷都1300年祭に向けて湧いているところでしたので、うちもよくメディアにも取り上げられ、大きく助けられました。ちょうど3年の満期になる2010年3月に今の三条のお店に移転しました。更に2014年6月には3社合同で東向(ひがしむき)商店街に2店舗目を作りました。」

Shop TABI-JI 三条

Shop TABI-JI 東向

フランスの展示会やギャラリーに出展されています。どういった経緯で出展されたのですか?

「東向商店街に合同でお店を出している株式会社サカガワの社長とは以前から親しくさせていただいていまして、パリのギャラリースペースで一緒に店を出さないかとお声掛けをいただき、2012年に3社合同で一週間限定出店したのがきっかけです。それからフランスの展示会にいくつか参加したり、パリのギャラリーで単独出店(期間限定)したりしています。奈良の店舗でも、外国人のお客様の中ではフランス人のお客様の割合が一番多いので、フランスとの親和性はありますね。」

フランスでのリアクションは良かったのですか?

「リアクションは良かったというか、海外でやっていける可能性はあるかもしれないと思いました。ただ同時に課題も見えてきました。金額的なことやデザインのことに関しては、よく考えないといけない。日本国内にいらっしゃる外国の方は、日本に興味があるから来ているわけで、外国にいったら大半の方は日本に興味なんてない。フランスでは『足袋ってなんや、変な靴』って感じですよね。このままやとダメやなと思いました。」

「奈良のものを世界へ、世界の人を奈良に」をテーマに、 奈良と世界をつなぐ事業展開をします。

これはTABI・SQUAREの企業理念です。

「世界に出ていくというと、海外進出とか事業拡大的なイメージを持たれがちなのですが、そうではなくて、ただ世界に知ってもらうきっかけを作りたいということ。“地下足袋”というより“奈良”を知ってもらいたい。今はたまたま扱っているものが地下足袋だけれど、それらを通して奈良を知ってもらいたいと思っています。モノを出したいのではなくて、モノを出すことで奈良を知ってもらいたいし、知ってもらったら奈良に来てもらいたいという想いを込めて企業理念にしました。」

なぜそこまで奈良にこだわるのですか?

「1つは、単純に奈良が好きで、もっと知ってもらいたいということがあります。あとは、世界中でコミュニケーションをしていこうと思うと、事業としては何か枠組みや理由づけがないと難しいと思っているんです。一個人であればバックパッカーなどの方法でコミュニケーションしていけばいいと思うのですが、法人として事業として何かやるとなったとき、枠組みとして“JAPAN”だと大きすぎて難しい。“NARA”という大きさがちょうどよいと思うんですね。奈良のモノを世界に出すことにより、“奈良”が橋渡しとなって、現地の人とのやり取りができると思っています。それを“地下足袋”でやろうとすると難しいので、“奈良”がいいのです。」

現在のTABI・SQUAREでは、足袋スニーカーを中心として、足袋ソックスや足袋スリッパなどの物販が中心ですが、新業態で新たな取り組みを始めようとしています。

「『奈良のものを世界へ』を実現するために、もう一つ新しい取り組みをはじめようとしています。ここ2-3年でアジアからもヨーロッパからも観光客が急激に増えているので、まずは日本にやってくる外国人を対象にやってみたいと思っています。また、2019年には海外店舗を出店することも目指しています。すべてが計画通りに行けばですけどね(笑)。」

気さくな米原社長ですが、真剣な眼差しで話をしてくれました。まだ現段階では多くを話すことができませんが、これからTABI・SQUAREが大きく進化していく、そんな予感がしました。

実際に働くスタッフの稲垣さんに奈良での暮らしや、日々仕事の中で感じていることを聞いてみました。

彼女は大阪出身ですが、奈良のゲストハウスに住み込みアルバイトをしながらTABI-JIのスタッフとして働くというスタイルをとっています。

「奈良は妙に落ち着くんですよね。実家が大阪で近かったのに全然知らなかった。奈良は人が住みやすい。人が出す空気感というのでしょうか、いい意味であんまり干渉しないし、ほっといてくれる空気感がすごく心地いいです。商売にもすごく出るんですけど、大阪だと常に回転させることを考えているのですが、奈良は商売していても自分の生活を守る。人が人らしく住む場所ということだと思います。」

なぜTABI-JIで働くことを選んだのですか?

「まず、前職が靴屋だったというのが大きいのですが、靴と人が好きということがあります。あとは、TABI-JIのHPを見て、ものすごくきっちりしている会社だなと思ったので、決して楽ではないだろうけど、学べるものが多いのではないかと思いました。実際に入って大変なんですけど(笑)。例えば、米原社長は、商品配置まですべて覚えています。ディスプレイを見て、わずかな変化で人が触ったか触ってないかがわかるレベルなので、信頼感抜群です。私もそのクオリティを目指している最中です。」

英語はもともと得意だったのですか?

「大学のときに少しやっていましたが、随分ブランクがありました。でもここで働くというのが、どんな英会話スクールに行くより、一番勉強になります。生活がかかるので必死です(笑)。人間必死にならないと入ってこないということを実感しました。」

働いていてよかったことはありますか?

「お店に来られる方は日本人・外国人もそうですし、男女、年代もバラバラ。最初は通り一遍の接客しかできなかったのですが、人を観察し、アプローチの仕方を学べるということは自分の成長に繋がっていると実感します。ましてや日本人でも珍しいという商品を売っているので、“お客さまがどう思っているのか”を読み取るというのは勉強させられます。それは社長や先輩に教えてもらうこともありますが、常日頃から考えていることが大きいです。今まで、お客さまに話しかける一言のために、そこまで考えたことはなかったですが、今は普通に考えています。それがすごく楽しいです。人をもっと好きになれるし、もっと知りたいと思います。」

逆に辛いなと思うことはありますか?

「自分が思っていることをうまく表現できなくて、『もっと英語が話せたらいいのにな』とか『しまった、あれが言えればよかった』などと、もどかしい気持ちになるときがあります。でもそれが、もっと英語を勉強しようという気持ちに繋がっていくのだと思います。」

最後に、どんな方に来てほしいか、米原社長に聞いてみました。

「まずは、会話・コミュニケーションができるかどうかが重要です。それは、日本語と英語の両方が必要です。社会人経験があれば、特に販売経験は問いません。あとは、誠実な人ですかね。間違ったことを隠そうとする人は許しません。そういうことをしている人は接客にも出ると思うんです。お客さんに対してもごまかしたことを言う、そういうのは絶対ダメですね。」

「あと最初は販売・接客がメインになると思うのですが、その方の能力次第では企画系の仕事や、会社の運営に携わる仕事もお願いしたいと思っています。場合によっては、海外出張をお願いすることも出てくるかもしれません。」

「メンバーには恵まれています」と社長が言うだけあって、今回取材させていただく間にも、外国人相手に英語で会話し、流れるような接客を見せていただきました。そういった環境で働きたい、成長したいという方からのご応募をお待ちしております。就業開始時期は、2016年春~夏の間である程度相談が可能ですので、移住を考えている方でも応募しやすいのではないでしょうか。

※今回は正社員の募集ですが、アルバイトを希望の方はアルバイトでの応募も可能です。

(文/中島 章  写真/林 雅志)

株式会社TABI・SQUARE 求人募集要項

企業名・団体名株式会社TABI・SQUARE
募集職種販売及び企画・管理
雇用形態正社員
仕事内容・足袋スニーカー・ソックス等の接客・販売
・その他企画・管理・事務
給与月給170,000円~ ※能力、経験による

昇給:年1回(会社業績による)
賞与:年2回(会社業績に応じ、月給1カ月分の範囲内)
諸手当:扶養手当、住宅手当、季節手当あり
社会保険・雇用保険:加入
勤務地奈良市橋本町3-1-301号/他近隣2店舗
勤務時間10:00~19:00
休日・休暇月8日、夏季休暇、冬季休暇(年間105日)
応募資格英会話好きな方
選考プロセスまずは下記よりご応募ください

書類選考

面談

採用

・次の選考ステップに進まれる方のみ、応募より2週間以内にご連絡させていただきます。
・取得した個人情報は、採用選考にのみ使用します。
・不採用理由についての問い合わせにはお答えできませんのでご了承ください。
その他株式会社TABI・SQUARE WEBサイト
Shop TABI-JI WEBサイト
ご不明な点があれば [email protected] までご連絡ください


 
written by
中島 章

東京で人材サービス会社・コンサルティング会社で働いた後、地元奈良へ移住。奈良移住計画を立ち上げ、移住者を応援する活動をしている。